ある朝、起きて気がついた

　自分の部屋が「緑」から「白」に
　かわっていたことに

　今までいた緑の部屋には
　いいこともわるいことも全部詰っていて
　それが今までの自分を全部表わしていたんだと思う

　ほんとにそこが今までの自分の全部だった
　自分を構成して、自分を成しているもの



　全部そこにあった

　

　
　季節はまた夏になろうとしている
　
　今年の夏はいつもとちがう夏
　なつかしい夏がそこにはあって
　ぼくはとても幸せな顔で

　楽しいだろうな
　けどまだ知らない夏
　想像もできない
　ぼくの感情も気持ちも
　なにを思い　何を感じるんだろう
　きっとまた新しい気持ちであって
　感情の高ぶりなんだろう
　

　きっと全部
　今であって　昔からであって

　いままで失ったものは何ひとつない
　得るものばかりを
　ぼくはこの手にしている


　楽しい　嬉しい　悲しい　寂しい
　そして　　　　愛
　

　すべてのものは進行して
　ぼくのまわりを包み込んで

　みんな一緒に　ともに歩いている
　歩くのをやめた人はいない

　
　すべてのものはともにある
　自分が必要なものはすべて

　これから先も自分で選択するんだ

　

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